【雑談】オゾン層について
冬は夏に比べて紫外線対策を怠ってしまいがちじゃないですか?
実際に夏に比べると紫外線の量は減っていますが、
紫外線が無くなったわけではないので肌に気を使っている方は対策を行うべきでしょう。
先日知ったのですが、ニュージーランドは日本の紫外線の7倍の量らしいです。
その理由はニュージーランドの上のオゾン層が薄くなっているからだそうです。
今回は紫外線から我々を守ってくれているオゾン層について説明いたします。
地球の大気は 、いくつかの層に分けられます。
人間が住んでいる層を対流圏といいます。
酸素が豊富に含まれていて 、高さはエベレストの山頂より少し高い程度です。
その上の 、地表から 1 0 ~ 5 0キロメ ートルの層を成層圏と呼びます。
ここには地球にあるオゾン ( O 3 )の 9 0 %があります。
オゾンは重要な分子で 、このおかげで人類は地表で生活できるのです。
オゾン層とは 、成層圏でオゾン濃度が最も高い部分を指し 、海面からおよそ 2 5キロメ ートルのところに広がっています。
◆オゾンは 、存在量の少ない分子です。
普通の酸素分子 ( O 2 )が酸素原子二個でできているのに対し 、オゾンは酸素原子が三個でできています 。
その数の比は 、酸素分子 2 0 0万個に対してオゾン分子はたった三個しかありません 。
しかし 、オゾン層は 、太陽から降り注ぐ有害な紫外線 ( U V )の 9 7 ~ 9 9 %を吸収します。
U Vは 、白内障や日焼け 、皮膚がんの原因となります。
また 、作物や海洋生物に被害を与えることもあります。
オゾンは 、無限のサイクルで U Vを吸収し続けます。
オゾン分子は 、 U Vが当たると 、酸素分子 ( O 2 )と 、不安定な一個の酸素原子に分かれます。
一個の酸素原子は 、すぐに酸素分子と結合し 、再びオゾン分子となります。
問題は 、ある種の人工的な有機ハロゲン化合物の一部に 、大気中に放出されると 、この非常に効率的な U V吸収プロセスを妨害するものがあるということです。
そうした化合物の中で最も有名なのが 、クロロフルオロカ ーボン (塩化フッ化炭素 、 C F C通称フロン )です。
2 0世紀半ばにフロンが発明されたとき 、これは夢のような化合物だと考えられました。
安定かつ安価で毒性がなく 、冷蔵庫やエアコンの冷媒 、スプレ ーの噴霧剤 、電子機器用の洗浄剤 、病院での殺菌剤などとして使われていました。
全世界のフロン使用量は 、 1 9 8 8年までで合計 1 5 0 0万トンにもなりました。
しかもフロンは非常に安定しているため 、大気中では 2 0 0年以上も分解されずに残っていることができます。
フロンが成層圏に達すると 、紫外線で分子が破壊されます。
このとき放出された塩素がオゾンと反応して 、オゾンを破壊するのです。
2 0世紀後半にオゾン層が減少したため 、 1 9 8 7年にモントリオ ール議定書が結ばれ 、先進国でのフロンの利用が正式に禁止されました。
1 9 8 0年代初頭から 、毎年春になると南極上空のオゾン層に 、いわゆる 「オゾン ・ホ ール 」が出現するようになりました。
「ホ ール 」といっても実際には穴ではなく 、オゾン層が非常に薄くなった部分のことで 、最悪の年では 6 0 %も薄くなったようです。
オゾン層は 、 2 0世紀半ばよりも依然として明らかに薄くなっているが 、最近の研究によると 、オゾン層は回復傾向にあり 、 2 1世紀末には元に戻るのではないかと考えられています。
水泳用プ ールで使う消毒用の塩素 、海の塩分に含まれる塩素 、火山の噴出物に含まれる塩素は 、どれも成層圏までは届かないようです。
オゾンの仕組みってすごいですね。