【健康】概日リズムについて
前回睡眠についての記事を書きましたが、
本日は人間の体内時計つまり概日リズムについて説明いたします。
すべての生き物は 、生まれながらに体内時計を持っていて 、この体内時計によって覚醒と睡眠 、代謝 、心拍数 、血圧 、体温がコントロ ールされています。
私たちの日常的な生物機能のパタ ーンは 、 2 4時間を一サイクルとする概日リズムに合わせられています 。
この生まれながらのテンポが数時間狂っただけで 、その影響はすぐに感じられます。
大陸を端から端まで飛行機で移動した人は 、体のほてりや寒気 、胃痛 、頭痛 、めまい 、イライラ感 、突然の高揚感のあとに来るだるさなどを経験することが多いです。
こうしたジェット機疲れ (時差ぼけ )はジェット機とは関係がありません。
体の自然なリズムが乱されたせいなのです。
◆哺乳類では 、体内時計は視交叉上核 ( s u p r a c h i a s m a t i c n u c l e u s S C N )にあります。
視床下部は脳の一部で 、ここで体温 、水分と電解質の量 、摂食行動 、およびホルモンの生産を調整しています。
S C Nは 、目の組織のうち 、光についての情報を受け取る網膜とつながっています。
外が暗ければ 、 S C Nは 、体を眠らせるホルモン 「メラトニン 」を分泌せよと命令します。
外が明るければ 、メラトニンの生産をやめさせます。
だが 、脳は環境の変化に順応するのが遅いです。
季節が次第に変化していくことには対応できるが 、時間帯をまたいだ移動に対処できるようには進化しなかったようです。
だから時差ぼけになるのです。
冬になると 、 S C Nは暗い時間が長くなったことに対応するため 、メラトニンを 、夜の初めと夜の終わりの二回に分けて生産します。
このため冬には多くの人が 、起きたくないのに真夜中に目が覚めてしまいます。
その結果 、多くの人は冬のあいだは一晩ぐっすり眠るのに時間がかかります。
これはもしかすると 、外が寒い時季は布団の中にいる時間を長くしてあげようという自然の配慮なのかもしれません。
S C Nが事故や病気で損傷した場合 、人間は睡眠 /覚醒サイクルを完全に失ってしまいます。
しかし 、 S C Nが正常なら 、光がなくとも体は概日リズムを引き継いだ自由継続リズムに従って機能し続けます。
動物と人間は 、途切れることなく一定時間眠り 、途切れることなく一定時間覚醒した状態を繰り返すが 、体のリズムは 2 5時間サイクルに変わります。
このことから科学者たちは 、 S C Nは外界からの刺激だけに頼って時を刻んでいるわけではないと考えています。
「概日 」とは 「おおむね一日 」という意味です。
私たちが最もぐっすり眠っているのは 、体温が最も低くなる真夜中過ぎである 。体温は 、午前六時から午前八時のあいだに上がり始めます。
体力と 、痛みに対する耐性は 、午後にピ ークを迎えます。
心臓発作は 、朝に起こる確率が最も高いです。
火星は1日が25時間だそうです。
人間の概日リズムも25時間。
なにか関連があるのでしょうか?