【健康】寝すぎると頭痛になる?!
ちゃんと眠ったはずなのに、寝起きから頭が痛い
しっかり睡眠をとることは、体に好影響なはずなのに、不思議ですよね?
しっかり眠ったのに起きる頭痛の原因は「寝すぎ」
こうした寝起きの頭痛の経験はありませんか?
どのような原因が考えられるのでしょうか?
詳しく解説していきます。
寝すぎによる頭痛には、「片頭痛」と「緊張型頭痛」の2タイプがあります。
解明には至っていませんが、寝すぎによる「片頭痛」の原因に挙げられるのが、血管の拡張と血流の変化です。
人は熟睡している時間が長く続くと、体が省エネモードに入り血管が弛緩します。
程度の差はありますが、冬眠中の動物のような状態です。
熟睡モードに入ると心拍数や呼吸数が低下し、血流が緩やかになります。
長く眠れば眠るほど、この状態が長く続き、起床時の反動が大きくなります。
起きた瞬間、「しっかり血液を送らねば!」と体が躍起になり、勢いよく血液が流れ始めるわけです。
片頭痛は、脳の血管拡張により血管を取り巻く
三叉神経が引っ張られることにより起こります。
寝起きに生じる急な血流量の増加によって血管が強く拍動し、三叉神経が引っ張られることによりズキズキとした頭痛が起きるといわれています。
このような流れから「寝起きから頭が痛い」という状態が生じるのです。
続いて緊張型頭痛についてですが、
「緊張型頭痛」は文字どおり、筋肉の緊張によって生じ、頭部を締め付けられるような痛みが特徴ですが、寝すぎてしまった場合、原因として考えられるのが睡眠時の姿勢です。
寝相の悪いまま長時間寝てしまうと、首や肩に負担がかかることが多々あります。
特に首の付け根から背中にかけて伸びる僧帽筋や、後頭部から首の後ろに広がる後頚筋、
また、こめかみにある側頭筋に負担がかかると、
頭痛が起こることが多いです。
こうした筋肉が緊張を起こすと血流が停滞し、その部分の筋肉に強い収縮と緊張が起こります。
筋肉の強い収縮と緊張によって締め付けられる、鈍い痛みが持続します。
「片頭痛」と「緊張型頭痛」では対処法が正反対!
頭痛に見舞われてしまった場合の対処法
まずは、「片頭痛」か「緊張型頭痛」かを見分けることが必要です。
なぜなら、この2つは、対処法が正反対。
間違った処置をすると、悪化することもあります。
片頭痛は「脈打つような痛み」、
緊張型頭痛は「締め付けるような痛み」が特徴。
また、片頭痛は吐き気を伴うだけでなく、実際に吐いてしまうことがあるのに対し、緊張型頭痛では吐き気があっても吐いてしまうことはありません。
頭を振ったり、下を向いたりする姿勢をとると痛みが増悪するのが片頭痛であり、頭を振ったり、下を向いても痛みが増悪しないのが緊張型頭痛という違いがあります。
それぞれにあった、以下の対処法を試してみてください。
対処法
●片頭痛の場合は冷やす
首のうしろにある凹み、「盆の窪」と呼ばれる部分を冷やしましょう。
冷やすことで血管が収縮し、痛みが軽減します。
また頭部に血流が集中して流れているので、
[四肢末端]を温めると血流の一点集中を抑えるので効果があるといわれています。
●緊張型頭痛の場合は“温める”
首から肩の辺りを温めてください。
体を温め、筋肉の緊張をほぐすことで改善が望めます。
マッサージも効果的です。
予防策は「30分のお昼寝」と「就寝前のホットミルク」
寝すぎ頭痛の予防策について
寝すぎないことが第一です。
しかし、平日には十分な睡眠がとれず、休日に長く睡眠をとる人も少なくありません。
平日も休日も起床や就寝時間を変えず、生活のリズムを維持することが理想ですが、難しい場合には、お昼寝で睡眠時間を補うのも手です。
ただし、ここで寝すぎては本末転倒。
お昼寝は30分間以内にとどめ、15時より前にすることを心がけてください。
人は寝てから30分以上経つと熟睡を始めるため、
長いお昼寝は、片頭痛を引き起こしかねません。
そして15時以降のお昼寝は、夜の睡眠を妨げてしまいます。
また、睡眠の質を上げることも大切です。睡眠の質が高まれば、短い睡眠時間であっても、多少は疲れが取れやすくなります。
そこでオススメなのが、就寝前にホットミルクなどを飲み、体を温めること。
体が温まり、さらに心が落ち着くことで、交感神経、副交感神経のバランスが良くなり良質な睡眠が得られるようになります。
ちなみに、就寝前のコーヒーはいけません。
カフェインにより、神経が興奮し反対に寝つきが悪くなってしまいます。
以上が寝起きで起きる頭痛の原因・対処法・予防法ですが、頻繁に頭痛が起きる場合は隠れた病の原因もあるので、医療機関に相談することをお勧めします。